岐阜聖徳学園大学 岐阜聖徳学園大学短期大学部

岐阜新聞 真学塾⑰ 教育学部 英語専修 大石 晴美

好きこそ物の上手なれ ~脳を上手に活性化!~

岐阜聖徳学園大学教育学部 英語専修 大石 晴美

 「好きこそ物の上手なれ」ということわざを一度は耳にしたことがあると思います。最近、脳科学が注目され、興味のあることに取り組むと脳が反応し、興味のないことに取り組むと脳が疲労することが分かってきています。脳は無意識に、興味のあることとないことを区別し、知りたい情報、やりたいことに最もよく反応します。英語学習においても、面白い英文、楽しい英文に触れるとどんどん学習が進みます。

 以前から効果的と提唱されている英語学習法に「多読」があります。まず、図書館に行き英語の読み物が並んでいる棚の前に立ってみてください。短めの物語、科学的読み物、歴史的読み物などが見つかるでしょう。本を手にしてみて、表紙の絵や写真を見て、直観で面白い、読みやすいと思う本を開いてみてください。多読のルールには、読み始めてもつまらなくて読み進められないと思ったら、中断して他の読みものに変えてもよいというものがあります。途中で挫折したなどと責められることはありません。とにかく、楽しくたくさん読むことが目的なのですから。脳が反応することが成果につながるのですから。

 英文を読んでいるとき脳が最適に活性化することが望ましいのです。英語を読んだり聞いたりするときには、左脳の「言語野」で処理をしています。言語野の血流状態を計測すると「よく理解できた」と感じるときには、血流が程良い程度に集中します。逆に、懸命にすべての力を振りしぼって理解しようとしても成果が上がらない場合には、言語野のみならず他の部位にも過剰に血流が見られ疲労してしまいます。「面白い!」「わくわくする!」そんな感情を持ちながら英語の本を読んでみてください。英語学習の成果が得られますよ。

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