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岐阜新聞 真学塾㉙ 教育学部 音楽専修 荒木善子

 

あなたの歌声


岐阜聖徳学園大学 教育学部 音楽専修 荒木 善子




 皆さん。音楽とは何でしょう。この一種哲学的な命題へのアプローチとして、今回はあなたの歌声について考えてみましょう。


 発声研究家として有名なフレデリック・フースラー(1889~1969年)は、『うたうこと発声器官の肉体的特質-歌声のひみつを解くかぎ-』の冒頭で、「歌いたいという衝動は生来のもの」「歌うことは人間の属性」と述べています。人として生まれたら、歌うということはごくごく自然なことなのです。


 では問題です。あなたが最初に歌ったのはいつのことでしょうか。いろいろな答えがあると思いますが、その場にいた人々に感動と喜びを与えたという点では、生まれた瞬間に発した産声も候補になりそうですね。



 そして「歌った」と考えれば、音高があるはずです。では第2問、それはハ長調のドレミにすると、どの音にあたるでしょうか。その音は「ラ(1点イ)」だといわれています。この音は、ピアノの調律やオーケストラが演奏の前にするチューニングの基準の音でもあります。同じ「ラ」とは不思議ですね。


 最後の問題です。お母さんは、あなたと他の赤ちゃんの声を聴き分けられたでしょうか。もちろん個人差がありますが、あなたの声の音色を覚えていて、他の音色との違いで聴き分けていたと考えられます。例えば、あなたが同じ高さ・強さのヴァイオリンとフルートの音を聴いたとき、違う印象を覚えるのではないでしょうか。これが音色の違いです。



 身体・発声器官の成長に合わせて、あなたはいろいろな音高を出せるだけでなく、それらをつなぐことができる様になっていきました。フースラーは、「初めに無意識に、赤ん坊は旋律的な感情的なひびきを口に出す」とも述べています。あなたは言葉を話せるようになるまで、音の音高・強弱・長短・緩急・リズム・音色・ゆらぎ等の変化で、喜怒哀楽・多情多感・和気藹々など多彩な感情や意思を、お母さんだけでなく周りの人達にも伝えていきました。なんだか授業中に聞いた語句、そう、音楽室に貼ってあるキーワードと同じだと思いませんか。それらの方法論について多角的に検証し、実践してゆくのが、音楽なのです。

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