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岐阜新聞 真学塾㉜ 教育学部 保育専修 西川正晃 

遊びは学びの原風景

岐阜聖徳学園大学教育学部教授 保育専修 西川正晃

 幼稚園や保育園に通っていた頃、どんな遊びが好きでしたか?陽が傾き、あたりが薄暗くなっても気づかずに、遊びにのめり込んだ経験が誰にでもあると思います。成長した今、どこかでそんな姿を見かけると、「なんて無邪気なんだ。これから明日の試験勉強をしなきゃいけないのに」と少しだけ昔を懐かしみ、すぐ現実に引き戻されることがあるかもしれません。

 幼児期の遊びは、人生の基盤を創り上げるアカデミックでダイナミックな学びだと聞けば、信じられないかもしれません。

 あなたは砂場で大きな山をつくっています。崩さずに大きくするには、土台を固める方法を考えなければなりません。乾いた砂とぬれた砂を交互に重ねていくと固まることは、これまでの経験から知っています。手順や方法を、一緒に遊んでいる友だちに言葉で伝え合います。スコップやバケツなどの道具が足りないときは、順番を決めて使わなければなりません。明日も続きをしたいから、知らない文字を聞いたり調べたりして「このやまこわさないで」とつたない文字で書いた看板をつくります。

 山を高くするため、予想したり考えたりするなど思考力が駆使されます。また、経験的に獲得した地質学の知識を活用します。協働者とのコミュニケーションを大切にして、このプロジェクトを完遂しようとします。その過程で、社会生活に必要な道徳性や規範意識の芽生えもみられます。文字や標識など、この遊びでの必要感から自発的に獲得し使おうとしています。まさに学びの原風景に満ちあふれているのがわかります。

 ロバートフルガムは、自身の著書『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』(河出書房、1990年)の中で「本当に知っていなくてはならないことを、わたしは全部残らず幼稚園で教わった。人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく、砂場に埋まっていた」と語っています。

 勉強の手を少し止めて、懐かしい学びの原風景を探しに出かけてみませんか?

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