岐阜聖徳学園大学 岐阜聖徳学園大学短期大学部

岐阜新聞 真学塾㉝ 教育学部 特別支援専修 松本和久

物事の見方を変えてみよう

  ~自分や友達のよいところに気付くことができます~

岐阜聖徳学園大学教育学部准教授 特別支援教育専修 松本和久

コップの中に水が半分入っているとき,①「もう半分しか残っていない」,②「まだ半分も残っている」と,二通りの見方ができます。①の見方をすると不満や不足を感じやすく,②の見方をすると満足や喜びを感じやすくなります。同じ物事でも,見方を変えることで感じ方が変わることが分かりますね。

 ところで,あなたは自分の性格の中で嫌だなと思っていることはありませんか?その性格について,見方を変えてみましょう。例えば,あなたが自分のことを「あきっぽい」と思っているとしたら,それは「好奇心旺盛」「環境になじみやすい」とも言えます。「気持ちの切り替えが早い」とも考えられますので,何かうまくいかないことがあっても,それを引きずることなく次のことに取り組めそうですね。このほか「優柔不断」なら「広い視野がある」「他の人の意見を尊重する」など,「内気」なら「落ち着いている」「じっくり考えてから行動できる」などと,見方を変えることができます。こう考えると,それまで気付かなかった自分のよいところに気付くことができ,気持ちも軽くなって自信がわいてきませんか?

 このように,ある出来事や物事を,いつもと違う見方や新しい見方でとらえ直すことを「リフレーミング」と言います。できていないところではなく,できていることに着目する。不得意な事ではなく,得意なことを挙げてみる。「リフレーミング」することで,前向きになったりやる気を高めたりすることができます。

 自分のことだけでなく,仲のよい友達と何かの原因で気まずくなったときや,ちょっと苦手だと思っている友達のことを,「リフレーミング」してみましょう。その友達のよいところに気付くことができ,よりよい人間関係を築く可能性が広がっていきますよ。