岐阜聖徳学園大学 岐阜聖徳学園大学短期大学部

岐阜新聞 真学塾㊶ 教育学部 体育専修 竹本康史 

レクリエーションのすすめ

岐阜聖徳学園大学教育学部教授 体育専修 竹本康史

「レクリエーション」という外来語の意味は、世の中に浸透しており、小学生でも知っていることでしょう。『広辞苑』には、「仕事や勉強などの疲れを、休養や娯楽によって精神的、肉体的に回復すること。また、そのために行う休養や娯楽」と記されています。由来は、英語のRECRETIONを取り入れたものであり、この語はcreate(つくる)という語にre-(ふたたび)という語を加えたものです。

 3年前、「清流に楽しさ 笑顔 夢いっぱい」をスローガンに、県内全市町村で開催された「第77回全国レクリエーション大会in岐阜」には、県内外から17万人を超える方々が参加され、参加した全ての人がレクリエーションの楽しさ、素晴らしさを感じる大会となりました。また、非常に多くのボランティア(中高生)によって支えられた大会でもありました。

 岐阜県としては、これを一過性にしないためにも、レクリエーションを通して健康で明るく、笑顔いっぱいの県民づくりを目指して、次年度から「ぎふ清流レクリエーションフェスティバル」を毎年開催する運びとなりました。県では、子どもから長老の方まで、県民すべての人が1つはレクリエーション・スポーツを実践することで、体・心・頭の健康を増進し、健康長寿につなげようとするミナレク運動(生涯スポーツ)を推進しています。

 レクリエーション・スポーツは、ニュースポーツ、軽スポーツとも呼ばれ、1988年の文部省体育局生涯スポーツ課の新が、ニュースポーツの普及奨励のきっかけとなりました。一方、2012年に策定されたスポーツ基本計画では、積極的にスポーツをする子どもとそうでもない子どもの二極化が認められるようになったとの指摘があります。そこで、スポーツに苦手意識をもっている子どもや運動習慣が身についていない子どもに対し、運動好きにするきっかけをつくり、人間性、社会性を育むため、レクリエーション活動の推進が取り組まれています。

 学校現場でも、レクリエーション・スポーツを取り入れることで、スポーツの楽しさや醍醐味を味わうことができ、「もっとやってみたい」「他のものも挑戦したい」という動機づけにもつながっていくと思います。最近では、部活動においても勝利に拘るのではなく、楽しく体を動かすことを重視する「ゆる部活」が注目されています。運動が苦手な子どもたちも楽しめて、ひとつの競技だけに専念しなくてもよくなるのです。皆さんも何かに挑戦してみてください。人生が変わるかもしれません。

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