岐聖大通信Vol26

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岐聖大通信Vol26

生活学科自由研究短期大学部准教授ほんだやすこ本多恭子あなたの食生活は大丈夫ですか?ダイエットもメタボ予防も、健康的であることが大切です。健康維持とダイエットを考えるとき、切っても切れない関係なのが食事です。栄養バランスや量はもちろん大切ですが、本誌の「やわらぎレシピ」をご担当いただいている短期大学部の本多先生によれば、「いつ食べるか」も重要です。先生のお話を読み、食事について改めて考えてみませんか。若年層女性が追い求める“超”スリムな体型とは?私はたくさんの素敵な巡り合わせのおかげで、栄養学の研究者の道に進みました。平成21年度に本学に赴任してからは、研究テーマである「若年層の身体特性や身体意識、食生活」について、ゼミを生かして調査活動を積極的に実施しています。学生に教える中で、学生から教えられるという、そんな言葉がぴったりと当てはまる研究生活を送っています。これまでのさまざまな調査から、若年層女性の持つ身体意識と現実に“ずれ”があるということがわかりました。たとえば本学に在籍する女子学生を対象に「なりたいボディ・イメージ」について調査を行ったところ、平均値で「現在より身長は2?3センチ高く、体重は4キロ減らしたいと考えている」との結果が出ました。ほとんどの人が標準以下の体重にも関わらず、このような結果でした。また、「痩せすぎ」から「肥満」まで9段階の体型を示す女性のシルエット画を見せて「現在の自分の体型と理想の体型」を選んでもらったところ、6割近くの人が現在の認識より2段階もスリムな体型を理想としていました。若年層女性の「ボディ・イメージの歪み」と「痩せ願望」が浮き彫りになりました。一方で他の調査によると、痩せたいと願っている人ほど、頭痛や倦怠感、眠気などの不定愁訴を有しているという結果もありました。このことは昨今、20歳代女性の約3割に朝食の欠食習慣があり、全般に緑黄色野菜等の摂取不足傾向が見られるなど、若年層女性において健全な食生活が実践されていない(厚生労働省「国民健康・栄養調査」より)事実と無関係ではないでしょう。ダイエットの新常識!体内時計に着目した「時間栄養学」。では健康的に美しく痩せるにはどうしたらよいのでしょうか。そのカギは、最近話題の「時間栄養学」にあるかもしれません。時間栄養学とは、人間の体内時計のメカニズムに即して栄養学を考える学問をいい、「何を、どれだけ食べるか」に加え、「いつ食べるか」が重要な考え方となります。その結果、それらがいかに健康維持やダイエットに効果的なのか分かってきました。いくつかのポイントの中から1朝日を浴びてからタンパク質と糖質に富んだ朝食を摂る。2朝食:昼食:夕食の比率を3:3:4にする。3夜9時以降の食事は極力控える。まずはこの3つが大切であると思います。特に1は、本来1日25時間の周期で働いている体内時計を24時間周期にリセットするために重要だと言われています。最後になりますが、この場をお借りして、「やわらぎレシピ」に携わる機会を与えてくださった皆様にお礼を申し上げたいと思います。レシピ考案・取材・撮影にあたっては、他の先生方やゼミの学生たちに多大なるご協力をいただきました。学業と就職活動で忙しい学生たちに少々負担をかけてしまった面もありますが、日頃の取り組みが「形」として残されるすばらしい経験になったと思います。ありがとうございました。