岐聖大通信Vol26

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岐聖大通信Vol26

1人1人が、よりよい人生を送るための特別支援教育~発達障害児支援の現場から~自由研究教育学部文部科学省が昨春実施した調査によれば、発達障害の可能性のある公立の小中学校生が、全国で推定61万3,000人いるといいます。この人数は全体の6.5%にあたり、40人学級であれば2~3人在籍していることに…。症状や程度に違いはあっても、決して特別な存在ではない発達障害の子どもたちへの理解と支援について、臨床心理士でもある吉橋由香先生にお話を伺いました。”きづらさ“生を感じている子どもたちも制は未だ十分とはいえず、学校生活の中でとはいえ、発達障がい児への理解や支援体二次障害を防ぐために。発達障害の特性が引き起こすう変化してきています。も個々のニーズに合った教育を受けられるよ「特別支援教育」として通常学級の中にいて障害の早期発見・支援に対する意識が高まり、なかできませんでした。しかし最近は、発達見過ごされ、必要な支援を受けることがなかは「ちょっと変わった子」という程度の認識でどもたちはかつて、知的障害を伴う場合以外異なります。こうした子教育学部よしはしよって目に見える症状は端に苦手」など、子どもにに強い」「特定の学習が極准教授ゆか吉橋由香やすい」「こだわりが非常人間関係がぎくしゃくし空気がうまく汲み取れず、「他者の気持ちや場のいは偏りがある症状で、能力の獲得に遅れ、ある認知や言語、運動、社会的脳機能の先天的な障害。(ADHD)に代表される注意欠陥多動性障害達障害、学習障害(LD)、達障害、高機能広汎性発発達障害は、広汎性発「見ちょたっ目とは変普わ通っのた子」。の特性が引き起こす二次障害なのです。ありません。本当に予防すべきは、発達障害発達障害そのものは予防できる障害では考えています。積み重ねていくことは非常に有効であると学習やコミュニケーションでの成功体験を「困った」時の対処行動を一緒に考えたり、も、学校以外の安心できる場所で、日常ののです。このような二次障害を防ぐためにたり、逆に攻撃的になってしまうことがある分はダメな人間だ」と自信を失いがちになっ障がい児は、失敗や挫折の繰り返しから「自定感を育む効果もあります。というのも発達を持つ仲間と出会い、ふれあうことで自己肯り組みです。また、このセラピーは、同じ悩みを知り、社会性・情緒の発達と自立を促す取「好きなこと」「得意なこと」「難しいこと」対象に、ワークブックや遊びを通して自分が5?6年生の発達障がい児とその保護者を▲グループセラピーで活用しているオリジナルのワークブック▲プログラム」というグループセラピー。小学から企画しているのが「自分について考える支援活動として、最近、私が臨床心理士の立場少なくありません。そんな子どもたちへの私の講義がその一助になれば幸いです。の経験や研究成果を積極的に取り入れた教室と授業づくりを目指してください。臨床ぜひ、互いに違いや個性を認め合い、助け合うを送るための教育の原点。教師を目指す人は限らず、すべての子どもたちがよりよい人生よくします。それは実は発達障がい児にし、長所を伸ばしてあげましょう」という話を一人の子どもをしっかりと見て特性を理解私は、特別支援教育を学ぶ学生たちに「一人特別支援教育は、教育の原点。