daigakuinnannnai2026
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2・2単位数2・2専攻授業科目・担当教員2・22・2国際教育文化専攻(教育文化)2・22217教育思想をめぐるトピックの1つに、子どもをみる「まなざし」の意味を挙げることができる。この特論では、こうした「子ども観」に焦点を当てることによって、私たちがもってしまっているまなざしの意味について省察するとともに、子ども理解に関する新たな研究動向についても検討することを目的とする。より具体的には、特論Ⅰでは、子どもと社会・文化の変容、特論Ⅱでは、子どもと幸福を大きな検討課題として設定する。折しも「子育て困難」「子ども虐待」といった子どもの教育の受難が語られる現代にあって、それでもやはり、子どもにあたたかく寄り添って生きるという、希望を紡ぎ出す教育思想について探究してみたい。学校教育が制度的・実践的に大きな転換点を迎えるなかで、本授業を通して、教えること・学ぶことを原理的にも実践的にも深く再考することの契機としたい。特論Ⅰでは、一方で教育方法学についての基礎的・総論的な理解を目指すこと、他方でそれらを踏まえて現代的な課題を見出し検討することを主な内容とする。特論Ⅱでは「非認知能力」に焦点を当て、その概念や教育可能性を原理的にも実践的にも丁寧に検討することで、学校教育での課題としての非認知能力の育成について考察してみたい。家庭や教育場面においてより良い環境をつくっていくためには、子どもの将来を見据えた発達の知識が必要となる。そのため本講義では、様々な視点から乳児期から老年期という人間の生涯にわたる発達を眺め、多面的に人間の発達の知識を深めていく。さらに、子どもの発達を支えるためのより良い環境とはどのようなものか、発達心理学が学校教育にどのように生かされるべきかを、近年の発達心理学の研究を基に考察していく。学校現場において心理的不適応に至った子どもたちに対応するには、臨床心理学的視点から子どもたちの状態を整理・理解することが有効である。本講義では、臨床心理学的視点から各学校段階の子どもたちについて捉えていく。さらに、各種の心理療法を用いて子どもたちを支援した事例をもとに、心理療法の理論とアプローチについて、より発展的理解を深める。学校心理学とは、学校教育において児童生徒が学習・発達面、人格・社会面、進路面で出会う問題を解決し、成長することを促進する心理教育的援助サービスの理論と実践を支える学問である。本講義では、学校心理学の中心となる心理教育的援助サービスやチーム援助の考えや実践方法について学ぶとともに、実践の基盤となる教育心理学・発達心理学・臨床心理学といった関連領域の理解を深める。本講義では、障害に伴う苦手さや困り感を理解するために、障害特性や心理的特徴に関する理解を深めたうえで、事例をもとに教育現場や社会の中でのニーズに沿った支援方法を提案していく力を身につけることを目的とする。また、家族やきょうだいへの支援、福祉や医療といった連携にも焦点を当てて、今後の教育的支援のあり方について議論していく。教授‌龍崎 忠教授‌龍崎 忠教授‌高村 和代准教授‌後藤 綾文教授‌安藤 史高准教授‌野村 香代〈単位数について〉○○特論Ⅰ・ⅡⅠの単位数Ⅱの単位数現代教育思想特論Ⅰ・Ⅱ教育方法特論Ⅰ・Ⅱ生涯発達心理特論Ⅰ・Ⅱ臨床心理学特論Ⅰ・Ⅱ学校心理学障害児の教育と心理講義内容

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