7月のご命日法要がありました
本日の宗教の時間に「ご命日法要」がありました。
本日は、本願寺派布教使、超誓寺の僧侶でいらっしゃる滝本是南先生をお招きしてご法話をいただきました。
ここ数年、私たちの生活に大きな影響を与えたコロナ禍により、自分のことに精一杯になってしまいがちで、それが周りの人に対しての配慮が足りなくなっていたのではないでしょうか。もしかしたら、口を開けば愚痴をこぼしやすい自分になっていたかもしれません。そしてときには、自分と他人を比較して「あの人はこんなことができていい。自分はどうしてできないのだろう」という劣等感や妬みを持ってしまうこともあるものです。
そういう気持ちはやがて「自分には価値があるのだろうか」「自分はこのままでいいのだろうか」という思いに変わっていくこともあるかもしれません。
滝本先生は、お寺の子供向けサマースクールについてのご自身のご経験のお話をしてくださいました。
ご自分が担当された班では、初対面の子どもたちが緊張してなかなか打ち解けあえず、先生ご自身が苦心して、何とかグループが盛り上がるようあれこれ工夫されたそうです。
しかし、午後のお楽しみ会では、グループでのゲームでうまくできない女の子が「私が抜ける。そうしたらゲームがもっとうまくいくでしょ」と言い出してしまいました。すると、同じグループの男の子がサポートしようとしますが、女の子は「どうしてそんなことするの?」と訊いたそうです。それに対して、その男の子はすぐに「だって、同じ班の仲間でしょ?」と答え、その女の子と一緒にゲームを続けました。
また、滝本先生ご自身も、担当されていた班の子どもたちがなかなか打ち解け合えずにいる様子を見て「私よりも他の方が担当していた方が子どもたちは楽しかったんじゃないか」と気にされていたそうですが、サマースクールが終わったとき、子どもたちから「先生と過ごした時間は楽しかったよ」と声をかけられ、大変嬉しかったそうです。
このエピソードからわかるように、他者を損得ではなく、無条件に同じ仲間として受け入れることの大切さを感じます。
見た目や能力が違っていても、全てのものが同じように尊いものだと仏さまは受け入れてくださっていることをいつも心に、精一杯自分らしく生きていくことが大切なのです。