成道会がありました
本日午後に、3大宗教行事のひとつである「成道会」が講堂で開かれました。
本年度は、浄土真宗本願寺派僧侶・沼口医院臨床宗教師でいらっしゃる田中至道先生をお招きして、「『いのち』をみつめる」と題したご法話を拝聴しました。
田中先生は、臨床宗教師として、メディカルシェアハウスにて患者さんと接するお仕事をされています。今回のご法話では、あるひとりの患者さんとの関わりについてのお話をしていただきましたが、その中で先生が感じられたことや、患者さんが口にされたことに、私たちもはっと気づかされることがありました。
「相手に何かをしてあげたい」ということについて、つい考えてしまいがちですが、そうではなく、「相手は私に何を教えてくれようとしているのだろう」という気持ちで「心を寄せさせていただく」ということが大切です。そして、私たちのそういう姿が、相手にとっては少しずつ心強いものになっていくのだとわかりました。
田中先生は「言葉を大切にすることは、相手を思いやること」とおっしゃいました。その相手とは「自分以外の人」とは限りません。自分のことだったり、身のまわりの植物だったり。それぞれの人、動物、植物、ものにもそれぞれの物語があります。そのひとりひとりの物語の尊さに気づき、尊重し合うことが、すべての人やものとの繋がりを感じること、つまりは「いのち」を見つめることになるのです。